Kasumi Katayama
なによりもまず、朝ごはんをこれでもかという程食べて行ってもお昼前にはお腹が空く事に驚きました。
それ程までに頭をフル回転させる事は今までに無かったと思います。
マリ先生のAPSクラスの2か月を振り返ろうとしてもあまりにもハードな2か月だったため脳が思い出す事を拒否してるいのでは無いかとすら思えるくらいです。
「厳しさのあまり泣き出してしまう生徒さんもいる」という噂は前々から聞いてはいましたがまさか私ももれなく涙するとは本当に予想外でした。
なにより大変だったのが膨大な量の宿題です。たいていの場合、宿題といえば「問題集の〇ページから〇ページを解いてくる」といった感じですがVectorは全く違って、ただ単に頭で理解して正しく英文を作れただけでは終わらず「完璧な発音でつまらずに先を読みつつ口に出して英文を言えるようになるまでひたすら練習する」これが思っていた以上に難しかったです。頭で理解するのも、単語や英文を覚えるのもある程度回数をこなせば頭には入るのですが、それをいざ自分の口から発するとなると完全に別問題です。頭では分かっているのに上手く喋れない事への苛立ちや悔しさから涙する事も、特に2か月目は良くありました。
毎日40個ずつ増えていく単語も初見の難しい単語だらけで苦戦しました。正直こんなマニアックな単語いつ使うのだろうか、と疑問に思うこともありましたがその単語を知っていると普段の生活の中でそれがパッと目に入ってきたり聞こえてきたり、自分が喋る時にもきちんとまさにその単語を使って自分の言いたい事をズバリ伝えられたりする機会が増え表現の幅がぐっと広がったのを感じ嬉しくなりました。卒業したからと言って解放感に浸らず、自分でも毎日40単語の勉強を続けます。
それから正直嫌で仕方がなかったですが人前で喋る機会がたくさんあった事は有難かったです。普段から人前に出る事を避け続けて生きてきたので「シニアセンター、小学校でプレゼンをする」と聞いた時にはコースを辞めてしまいたいとすら思いました。普段の授業内でのスピーチですら私にとっては毎回大イベントなのにましてやカナディアン数十人を前にして喋るなんて無謀だと感じていました。
それから逃げずになんとか乗り越えられたのも同期の2人、自分が1か月目の時に2か月目だった先輩方、2か月目に入ってきた1か月目のみんながいてくれたからだと思います。みんがいなかったらこの気合も根性も無い私は確実に辞めていたと思います。
日々のハードな授業、プレゼンをこなしていくのに必死でしたがその甲斐あって久しぶりに会ったネイティブの知り合いに「別人のように変わった!」と物凄く驚かれました。思い返してみれば、一つ一つの発音、声の出し方、イントネーション、スピーチボリューム、緩急のつけ方、アイコンタクト、チャンクの長さ、挙げれば切りがないほどたくさんの事を、マリ先生が毎日毎日地道に丁寧に教えて下さったからこそ、「別人のようだ」と言われるまでに自分の英語を変える事が出来たのだと思います。
本当に2か月間、ありがとうございました。